1日目の感想に続き、Developers Summit 2010(通称:デブサミ 2010)の、2日目の感想です。(敬称略)
1、OpenSocial ケータイ Game 戦国時代 山下英孝(mixi),山口徹(DeNA)
mixi・モバゲー各担当者による、話題のソーシャルアプリのセッションです。どちらのプラットフォームもOpenSocialを採用し、システム構成は似ているものの、各APIへの対応ぐあいや認証の仕組みなど、細かいところで様々な違いがあることが分かりました。
面白かったのがユーザー層の違い。大まかな傾向として、mixiがリアルでの知り合いがつながっているのに対して、モバゲーはゲームを通して知り合った、必ずしも顔見知りでない友達が多いのだとか。アプリ作りにもいくらか影響があるかもしれません。
2、本当に問題ないですか?~大規模RIA案件50社をこなしてきたプロが語るエンタープライズにおけるCloud&RIAアーキテクチャ 島村伸之(住商情報システム)
顧客にクラウドを利用したシステムを提案したところ、「データが国内で管理されないのは不安だ」と言われたとか。これから多発しそうな話です。
3、三周遅れのXP -僕とドワンゴのXP- 庄司嘉織(ドワンゴ)
プレゼンが面白かったです。時々「?」と思わせる違和感のある言葉が出てくるのだけれど、その言葉がフックになって次々と内容に引き込まれて行きました。
最終的にはドワンゴにおける正統なアジャイル開発の実践事例の紹介でした。アジャイルがいま再注目されている理由がよくわかりました。
講演資料:三周遅れのXP
4、クラウド開発に役立つ OSS あれこれ 水野正隆,奥垣内喬(オージス総研)
クラウドサービスと既存のオンプレミスアプリケーションとの統合等の為に使えそうなOSSの紹介でした。はやり実務ではクラウドだけで完結するケースは少ないようですね。
rforce, fabulatr, Puppet, Wakame, Atomosphere, muleESB, Eucalyptus などが紹介されていました。
講演資料:クラウド開発に役立つ OSS あれこれ
5、パネルディスカッション 出張! DDD難民救済キャンプ ~ドメイン駆動設計をあきらめない~ 和田卓人,角田直行,和智右桂,佐藤匡剛,渡邉健太郎
正直、DDD(ドメイン駆動設計)は、言葉を知っているという程度だったのですが、このパネルディスカッションのおかげで大変興味を持つことになりました。
Zenスタイルで「ユビキタス言語」「ブレイクスルー」といった魅惑的な言葉が説明され、圧倒されました。
講演資料:出張!DDD難民救済キャンプ
6、Programming Amazon Web Services/EC2,SQS,S3,SimpleDB Jeff Barr(Amazon Web Services)
AmazonのエバンジェリストJeff Barr氏によるセッションです。クラウドの概説から入って、CloudFusionを使ってPHPからAWSの主要サービスを利用するチュートリアルが説明されました。
クラウドの概説で「Utility Pricing」という言葉が使われていたのが印象に残っています。クラウドは電気やガスのように使える「ユーティリティーコンピューティング」であるという説明に、今まで少しばかり引っかかっていましたが、課金面のアナロジーから入っていくとスッキリ理解できました。
7、次世代Web標準 HTML5 最新動向 矢倉眞隆,小松健作,羽田野太巳,白石俊平,上山智士,竹迫良範
最初にHTML5の概説があり、その後、HTML5を使った様々なアプリ紹介がなされました。
概説で、それまで断片的だった知識が整理されたのは助かりました。また事例の中では「Web Workers」によるクライアント・コンピューティングの姿には未来を感じさせられ、クラウドによるサーバ・コンピューティングとの関係がどのように整理されていくのかも含めて、興味く感じました。
講演資料:
HTML5 & Web Platform
Web SQL Databaseを用いたサーバーレスパーソナライズドサービス
以上、2日間に渡って見学したデブサミ2010の感想でした。私が行った他にも興味深いセッションは沢山ありました。いま私は、行けなかった分の講演資料を確認しているところです。不況の影響で今年は開催が危ぶまれたそうですが、来年も開催されることを切に願いたいと思います。




