前田経一ブログ

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オープン・イノベーションとモジュール型アーキテクチャの時代

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将来重要になることは、先回りして学習する必要がある。もちろん、将来は分からない。でも、過去から現在までをふり返ることで、時代の趨勢(トレンド)を知ることはできるハズです。


グローバル化

90年代初頭に冷戦が終結し、旧共産圏が自由貿易圏に加わることで、経済のグローバル化が一気に進んだ。イデオロギー対立の時代は終わり、途上国と呼ばれていた国も含めて、世界各国が経済成長という単一の目標に向けて邁進することになった。

IT化

グローバル化と時期を同じくやってきたのがIT化だ。95年に発売された「Windows 95」の登場で、インターネットが家庭まで普及した。現在は新興国にて、ITの低価格化と普及が急速に進んでいる。

知識の拡散

次に起こったのが、知識の拡散(Decentralization:民主化・周辺化・分散化)になる。

かつて知識は、少数の大学か研究所に存在するものだった。しかし、まず第一に、大学が多数設立され、高等教育を受けた人物が大幅に増えた。大卒人材が供給過多に陥り、国内では、高学歴貧困層が社会問題化している。企業や研究機関ではない在野に、知識を持った優秀な人材があふれている状態だ。

そして、グローバル化とIT化が、知識の拡散を地球レベルで一挙に加速させている。つまり、日本の大卒人材を、質と量で圧倒するほどの人材が、新興国にあふれてきているのだ。

ネットブックを見て考えるべきことは、「世界中でこれで初めてパソコンに手が届く人がどれくらいいるのだろう」ということだ。5万円のネットブックが4万5千円になった時、インドや中国などのBRICs諸国では、その5千円の違いでやっとギリギリこれに手が出るようになる人が数億人はいると思う。そういう人はみんなホワイトカラーの予備軍だ。そういう人の中で、勤勉で頭が良い人は凄いスピードでネットや経済やITについて学び、立派なホワイトカラーになる。

数億人単位のホワイトカラーの供給増加=労働の単価の低下=相対的な資源価格の高騰だ。これがこれから加速度的に進んでいくことは間違いない。…

その数億人の1%でも、ネットで勉強しまくる人がいたら、日本が今のままで食っていけるなんて思えるはずがない。

原油高と同じくらい深刻な「ホワイトカラーの仕事破壊」

オープン・イノベーション

ついに、企業もこうした現象(外部に拡散した知識)を無視できなくなってきた。旧来の企業は、自らの「中央研究所」に、高等教育機関を卒業して知識を持った人材を終身雇用で囲い込んで、自前の知識で製品開発していた。しかし、現在はそうではない。

自社の事業ドメインに適合する製品知識を、自社からだけでなく、外部から積極的に導入する「オープン・イノベーション」を行うことで、製品化のスピードを速めて、急速に変化する市場環境に対応しようとしている。

また、資本と知識の蓄積がほとんどないような、ベンチャー企業であっても、ベンチャーキャピタルに資金提供を受けながら、外部の豊富な知識を利用・導入することで、大企業に対して製品化スピードで競争できるようになってきている。

モジュール型アーキテクチャ

ただし、いくら外部の知識を活用するといっても、すべてをアウトソーシングしてしまっては、製品を市場に合わせてコントロールする力を失い、いずれ競合他社に取って替わられてしまう。顧客に対して継続的に価値を提供するには、モジュール型アーキテクチャを採用し、知識を「統合」する部分をコントロールし続ける必要がある。

modular_architecture

プラットフォームを制御し、各モジュール(=コンポーネント)の依存関係を解決することで、各モジュールは容易に取り換え可能になる。このようなアーキテクチャを採用し、市場や外部環境の変化に合わせて、各モジュールを素早く適切に取捨選択することで、競争優位を獲得できるようになる。

で、次は何か?

問題はこの流れを踏まえた上で、さらに将来注目すべきものは何か?いま私は、必死で考えているところです。

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